

Creative Education
2025年6月12日
キッズコース & ジュニアコースを取材!
御茶の水美術学院 インフィニティ科 キッズ・ジュニア コースの授業風景をレポート。創造力、集中力、夢中で描き力を磨く様子をお伝えします。
T.B
今回は、インフィニティ科のキッズコース、ジュニアコースの取材をしましたので、レポートしたいと思います。
まずは軽く、コースのご紹介から。
キッズコースは、⼩学1年〜3年が対象。
『お⼿本に沿った作品を作る』教室や『ただ描きたいように描いて終わり』の教室ではなく、
⼦どもたちがデザイン・アートの学びの中で、⾃らの⼒を育んでいけるカリキュラムと環境をご⽤意しております。
https://gakuin.ochabi.ac.jp/course/elementary-school/infinitykids-mon-sat/
ジュニアコースは、⼩学4年〜6年が対象。
「絵を描くことが⼤好き!」「もっと絵がかけるようになりたい」という要望に応え、受講⽣たちは「想像をする」「好きなことを追求する」「絵を描いたり、
ものを作ったりする」ことを⼼から楽しみ、時間を忘れて制作に取り組んでいます。 その望みをただ満⾜させるだけではなく、将来に向けて⾃分を磨き、能⼒を
発揮していくためのカリキュラムと環境をご⽤意しております。
https://gakuin.ochabi.ac.jp/course/junior-high-school/infinityjunior-mon-sat-sun/
指導にあたるコーチたちは、プロの現役アーティスト、デザイナー。
皆デザイン・アートの本質を基礎から学んできた経験を持ち、⽇々⾃らも実践と独創を繰り返しておりますので、
⼦どもたちの主体性や個性を何よりも重んじる姿勢で指導に当たっております。
デザイン・アートの本質を⾝につけるための学びのプロセス、3つのART
「気づく(観察する)」 「描く(⽣み出す)」 「伝え合う(コミュ ニケートと客観性)」
を育むことを信念としております。


キッズコースの楽しいクリエイティブ
まずはキッズコースのレポート。
絵の具がたくさん付いた天板の作業テーブルがアトリエに並べられ、その上には多種多様な画材が⽤意されていました。

カラフルな画材は、⾒ているだけでワクワクしてきます。
コース参加の⼦どもたちは元気いっぱいの様⼦でしたが、勝⼿に道具を触ることや⼤声で騒ぐことは全くありません。
アートをしっかり楽しく学びに来ているため、授業が始まるのをひたすら楽しみに待っている、という印象。
本⽇の課題は「お⾯をつくる」
野コーチが⼦どもたちを席に座らせて挨拶をし、授業が開始されました。
今回の課題は、「お⾯をつくる」です。
テーブルの上には、仮⾯舞踏会で使⽤する仮⾯がたくさん置いてあります。ただし⾊は真っ⽩。

真っ⽩なのになんかカッコいい。完成されたフォルムの⼒かな。
まず平野コーチが、お⾯とはどういうものかを説明します。
ホワイトボード前に⼦どもたちを集め、ボードに貼られた数々のお⾯の資料写真を⾒ながら説明していきます。

ひと⼝にお⾯と⾔っても⾊々あります。
かぶる⽬的も様々。お馴染みのお⾯もたくさんあったので資料写真を⾒ながら、⼦ども達はいささか興奮気味。
ネガティブな⾔葉を使わない
課題説明の時に平野コーチは、「ネガティブなことは⾔わない」という決まりを強調しました。
資料写真の中には、怖いイメージのものや、何か変な形をしているもの、すごく派⼿なものなど様々なデザインの仮⾯がある。

普通に感想を述べれば、「気持ち悪い」とか「カッコ悪い」とか、ネガティブなことがまず出てくる⼈が多いはず。
そこを敢えてネガティブワードNGとしてコメントをさせるというのは、楽しく創作を⾏なう上で⼤切なポイントとなってきます。

artgymで⾏なっているデザイン教育シンポジウムの#7の回でも、⾔葉による影響⼒を学びました。
ポジティブワードを使うことで、とても⼼地よくなる、ポテンシャルが引き出せる、ということは広く知られています。
当然、創作するアートには⼤きな影響が出てきます。

いよいよお⾯の制作
コーチの説明が終わり、⾃分のポジションに戻る⼦どもたち。
⾃由に使って良いという道具を使い、お⾯の制作が始まりました。
説明時間では⼦どもたちの集まりらしい⼀⾯もあり、けっこう賑やかでしたが、いざ制作が始まると皆さん、とっても静かになりました。
まずは指定の紙に、⾃分が作るお⾯の設計図を描いていきます。イメージを作っていくこのプロセスは⼤事。
柔軟性のあるアイディアの数々は、さすか⼦どもの発想だと思いましたし、アート教育を受けている⼦どもの⼒はすごいと思いました。
予想通り、⾯⽩い作品がたくさん作られていきました。
とにかく夢中。そして、創作のレベルも⾼い。
良い⼼のコンディションと環境が整っている状態で、楽しく作ることが
出来ている様⼦でした。
これはコーチたちの指導⼒によるものが⼤きいのでしょう。
⾒ていてとても気持ちのいい授業でした。
すごい緊張感!ジュニアコース
続いて、ジュニアコースにお邪魔してみました。
アトリエではモチーフ⽔彩画の授業が⾏われていました。

アトリエに⼊った瞬間から、ものすごい緊張感が伝わってきました。
筆者はかつて、私⼤デザインクラスを担当していた頃を思い出したほど。
⼦どもたちみんなガチ勢!!
当たり前のことなんですけどね。
シーンとしたアトリエに、コーチたちの指導の声がほんのり聞こえる程度。
私が⼊ってきても⽬もくれず、夢中で、皆さん描いていました。
絵を描くことへの執念や思いが伝わってきました。

アトリエにいた末宗コーチが筆者を気遣い、⽣徒の皆さんに話しました。
「皆さんの中で『北斎たんけん隊』に参加した⼈、いますか?」
そう、私は神奈川県の教育イベント事業「北斎たんけん隊2024」で、葛飾北斎のキャラクターを演じて、⼦どもたちと楽しく触れ合ったのです。
当⽇は⼤笑いの⼤盛り上がりでした。
なので、いい反応があるかな?と期待した私ですが、「北斎」に参加した⼦どもたちは無⾔で⼿を上げただけでした。
正直、ちょっと寂しかったのですが、⼦どもたちは夢中で描いている最中でしたので、無理もないですね。
気持ち的には「邪魔しないでよ!」だったかも。笑

コーチの指導、アドバイスを真剣に聞く
さて、授業も終盤。
⼦どもたちの作品をコーチたちが⾒て、アドバイスをする時間がやってまいりました。 何⼈かのグループを作り、そのグループごとにコーチが1⼈ついてアドバイスをします。
コーチたちの的確なコメント、指導は、さすがだと思わざるを得ません。
普段からアーティストとしての活動やデザイナーの仕事などをしている現役バリバリのコーチたちですから、説得⼒も抜群。



充実と緊張のアトリエでしたが、授業が終わり、⼦どもたちが⽚付けをして帰宅準備をします。
後⽚付けを⾒ていて感⼼させられたことがありました。
廊下に洗い終わった筆洗がピラミッド状に積まれていて、⾵が通って乾くようにしてあったのです。

なるほど、これ はいい指導をされましたね!と思いきや、⼦どもたちが教えもしないのに⾃らやり始めたことだというのです。
これにはビックリ!!!
道具を⼤切にすることは、絵を描く上では基本中の基本ではありますが、⾃主的に道具にとってより良いことを考案し、皆で実⾏するなんて!
なんて偉いんだ!!
最後にとても良いものを⾒せてもらい、清々しい気分で取材を終えた筆者でした。
⽣徒の皆さん、お疲れさまでした!
これからも頑張 ってくださいね。
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