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Design

2025年6月11日

「ブランディングって何?!〜人を幸せにするデザインの力」

OCHABI主催のデザイン教育シンポジウム。第5回目のゲスト永井一史さんが語る「ブランディングって何?〜人を幸せにするデザインの力」のお話。子ども達に分かりやすく、ブランディングの考え方やご自身の経験から大切なことを伝えてくれました。

T.B

「ブランディングって何?」というテーマ

デザイン教育シンポジウム#4は、⾚坂にあるUoC(University of Creativity)で開催されました。

アートディレクターの永井⼀史さんをゲストにお呼びして。


「ブランディングって何?〜⼈を幸せにするデザインのチカラ〜」というテーマで⼦どもたちと共にワークショップ形式でブランディングを実践していただきました。


そもそも、ブランディングと⾔われても、よく分からない⼦どもたちがほとんどのはず。


そこで、ブランディングのスペシャリストである永井⼀史さんをお呼びして、分かりやすく教えていただきました。




「思い」を「カタチ」にすること

⽬に⾒えない「思い」が、「カタチ」となって⽬に⾒えるようになる。 それがブランディングである、と冒頭で説明がありました。

永井さんの⼿掛けられたお仕事の事例を披露しながら、そのことを紐解いていく流れとなります。

スライドには、「東京には、どんな魅⼒がある?」という⾔葉が映し出されます。

元々持っている魅⼒を具体的に「カタチ」にしていくこと。 それを東京都のブランディングを例に説明されました。

東京の魅⼒とは何か?


永井さんが⼦どもたちに問いかけます。 「東京の魅⼒って、どこにあるの?」

1⼈の参加者が答えます。

「まちなか」。

それは確かな正解の⼀つです、と永井さん。 ⼤⼈の答えも聞いてみます。

「整然とした街であることと、新しいモノが集まっている、というところが、住んでいて良いと思うところ」 素晴らしい⼤⼈の答えをいただきました。


「魅⼒」を抽出する

東京は広い。なので良いところも悪いところもたくさんある。 良いところをしっかり伝える、ということもブランディングである、と永井さんは語ります。

実際に「東京」をブランディングされたお仕事の事例を取り上げ、分かりやすく説明を進めていきます。

「東京のことをよく知らない外国⼈に、どうやって東京の魅⼒を説明するのか?」


それがブランディングの課題だったということです。


たくさんの⼈たちと、1年間くらいかけて東京の魅⼒について議論した。⽇本に来ている外国⼈、東京に住んでいる⼈、研究をしている⼈など、⾊々な⼈たちと話をされたとのこと。


そして、たくさんある魅⼒のうちから、5つの魅⼒に絞り込みました。


最先端のものと伝統とが交差している魅⼒・・・Unique


⾰新的で洗練されたクオリティを持っている魅⼒・・・Excellent


常に変化し続けてダイナミックで活⼒がある魅⼒・・・Exciting


おもてなしの⼼や親切、誠実さに溢れている魅⼒・・・Delight


あらゆるものが安⼼・正確・便利で快適に過ごせる魅⼒・・・Comfort


さらに議論を重ね、5つでも多いので1つに絞ろう、ということになったそうです。

結果、「Unique」にフォーカスすることになった、とのこと。


江⼾から続く400年の伝統がありながら、常に進化を⽌めず、未来に向かって⾰新し続ける東京。


5年ぶりに⾏く街が、5年前とは全く違う景⾊になっていることも珍しくはない。


その⼀⽅で古い寺や路地など全く変わっていないところも存在する。 その混在が東京の「Unique」な魅⼒である、と。




「魅⼒」を可視化

そんな東京の魅⼒を可視化するため、永井さんは、ロゴを開発されました。



⾒ただけで伝統と⾰新が伝わるデザインです。


そして、伝統と⾰新の要素で組み合わされたプロモーション映像やグラフィックも⾒せていただきました。


具体的なクリエイティブを披露されたことで、⼦どもたちにもしっかりコンセプトが伝わりました。やはり⾔葉だけで伝えるよりも、理解は深まりますね。


そのクリエイティブは、多くの外国⼈に東京の魅⼒を知ってもらう⽬的のため、主に海外で展開されたことを説明されました。


魅⼒を伝えたいという「思い」を「カタチ」に

東京のブランディングという仕事においては、たくさんの魅⼒の中から⼀番の魅⼒と思えるものを抽出し、


分かりやすい、伝わりやすい「カタチ」で多くの外国⼈に東京の魅⼒を知ってもらうことが⽬的でした。


魅⼒を伝えたいという東京都、そして都⺠の「思い」を「カタチ」にしたブランディングでした。


とても分かりやすく、短時間で東京のブランディングの事例を解説していただきましたが、⼤変なエネルギーを注がれたお仕事であることは間違いありません。

素晴らしい事例をご披露いただき、貴重な機会に感謝です。



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