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ART

2025年6月21日

こころ×デザイン×教育
「言葉のチカラ&心を表現してみよう!」

OCHABI主催のデザイン教育シンポジウム。第8回目は、心のリテラシーを高め “ 心のフィット感 ”に気づく感性を磨き、自分の心を大切に生きるチカラ・心豊かに創造性をひらくこと」をテーマに、ワークショップ形式でお届けします。

T.B

なぜ、心理学者に?!

心身ともに多忙な救急救命士時代に⼼がグルグルしてしまい、楽しいことも楽しめなくなっていた時、⼼理学に興味を持ち始めた⽉ヶ瀬さん。


⼼理学を勉強している時に「これが効果的ですよ」と教えられたのが、実は「美術」「アート鑑賞」だったそうです。


それで美術館へ⾜を運んだり、ミュージカルを観に⾏ったりしました。


最初のうちは何が効果的なのかピンときていなかったそうですが、半年ほど続けていくと、ミュージカルを観て涙を流すようになったそうです。


そう!⼼が動くようになったのです。


「観たい」「⾏きたい」「やりたい」という⾔葉が、⾃然に出てくるようになりました。


その⾔葉で「できるかも」「やれるかも」というエネルギーが湧いてきて、⾔葉の⼒というものがとても⼤きいことに気が付かれたそうです。



⾔葉の⼒を実感するエクササイズ


そんな⽉ヶ瀬さんのエピソードや、⾔葉の⼒のお話をお聞きしたところで始まります。


「ヒーローになるエクササイズ」です!


ネガティブな⾔葉、ポジティブな⾔葉を使って、⾔葉の⼒を試してみよう!というエクササイズ。


会場の皆さんにやってもらうことは、なんと腕相撲!


腕相撲と⾔っても、ただ⼒⽐べをするわけではありません。


ネガティブワード「ダメだ!」を連呼しながら、と、ポジティブワード「よし!」を連呼しながらの両⽅でやってもらいます。



腕相撲の時に受け⼿と攻め⼿を決め、攻め⼿となる⼈が⾔葉を発します。


どっちの⾔葉が⼒が⼊るか試してみよう、というものです。


よーい、スタート!の合図で、まず「ダメだ!ダメだ!ダメだ!」で腕相撲。


次に「よし!よし!よし!」でやってみました。


結果は、会場のどのペアも同じで、ポジティブワード「よし!」の時の⽅が圧倒的に⼒が出せた、というものでした。


予想はついていた結果ですが、⾔葉の⼒がここまで影響するということに、参加者の皆さんは驚かれていました。


この顕著な差には、⾒ていた筆者も驚いた。


「アート × こころ」のワークショップ


シンポジウムの後半、参加者の皆さんお待ちかねのワークショップが始まりました。


まず、⽉ヶ瀬さんから感情のオノマトペについてお話がありました。



基本的な感情のオノマトペは6つ、とのことです。


この6つの感情を、⾊分けするところから始めていきます。


「イェーい!」<喜び>・・・⻩⾊


「くぅーっ!」<怒り>・・・⾚⾊


「うわぁーっ!」<怖い>・・・⿊⾊


「はっ!」<驚き>・・・紫⾊


「シクシク・・・」<悲しみ>・・・⻘⾊


「えぇーっ!」<嫌悪>・・・緑⾊



感情を現す色に正解があるわけではありません。


参加者の皆さんと共に、イメージを共有しながら⾊を決めました。


感情それぞれの⾊の布を⽤意して、ワークショップ⽤の粘⼟が置かれたテーブルに置きます。



そして参加者の皆さんが、⾃分が粘⼟で表現したい感情のテーブルを選んで着席。


感情を粘⼟で表現するワークショップ、スタートです!


感情を⾃由に、しかも3次元で表現するなんて、とても楽しそう。


親御さんも、⼦どもたちも、皆さん集中して黙々と粘⼟で形を作り続けました。


筆者はカメラを回しながら創作の様⼦を拝⾒しておりましたが、皆さん本気モード。


夢中でしたね。そしてなんと⾔っても楽しそうでした。



会場の中央では、コーチ4⼈がが2⼈1組となって⼤作を創っております。


「くぅーっ!」<怒り>の表現の組と、 「シクシク・・・」<悲しみ>の表現の組です。


4⼈の藝⼤⽣が本気で創る姿は、圧巻でした!さすがです。


そして、即興で仕上げた作品でしたが、出来栄えはさすがでしたね。



素晴らしい作品が揃う

参加者の皆さんも、素晴らしい作品を作られました。 ⾃由に伸び伸びと作られて、とてもエネルギッシュな表現の数々となってました。

感情という、⽬に⾒えない「⼼」を形にするって、本当に⾯⽩いものです。 かけがえのないアート作品となりましたので、しばらくの間、ギャラリー道路側のウインドウに展⽰させていただきました。


⼀⽣懸命創作していただいた参加者の皆さん、ありがとうございました!

そして、無茶振りとも⾔える状況で⼤作を創ってくれたコーチたち、お疲れさまでした!

「フィットする」ことについて

シンポジウムの終盤、コーチたちが創った2作品を囲んで、⽉ヶ瀬さんのお話を聞く時間をとりました。


参加者の皆さんが、今、⾃分の⼼に“フィット”していると思うコーチ作品を選んで、その近くに座ってもらいました。


⽉ヶ瀬さんが語ります。


「皆さんが作っているとき、ここは上⼿くいってるな、ここはまだやり⾜りないな、とか、もうちょっとここは上⼿く作れたな、などという思いがあるはず。


それは⽇常も同じなんです。全部が全部、フィットするものではない。


だけど、ここの部分をもう少しこうすれば、フィットするかも・・・というようなものを⾒つけて、少しづつでも作って、補っていきましょう。


家の中でも、友達付き合いの中でも、学校でも、会社でも、⾃分にフィットするところが何なんだろう?どこなんだろう?というふうに模索していく、探索していくことがすごく⼤事です。


感情を可視化する粘⼟のワークショッを、今回なぜ採り⼊れたのかが、お話をお聞きして分かりました。


夢中になって感情を表現する、可視化することで、⾃分の⼼に“フィット”するものは何なのか、を考えるまたと無い機会を作っていただいたのですね。



⽉ヶ瀬さん、ありがとうございました!


ちなみに⽉ヶ瀬さんは、今後も「アート教育と⼼理教育」を融合させたプログラムで、OCHABIとのお付き合いが続きます。


Willを⾒つける没⼊体験:Sense ART」。


ご興味あればぜひ、覗いてみてください。




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